きらいだったはずなのに!


 家に帰ると、十七時四十五分だった。


 桐島さんはいつも十八時ちょうどに家に来る。


 部屋で桐島さんが来るのを待っているけど、もう十八時を過ぎた。


 それなのに、桐島さんはまだ来ない。


「はあ……。あの女の人といるのかな」


 いや、別に気になるとかそういうのじゃないけど。


 彼女とかいることが気になってるわけじゃなくて、カテキョの時間は守ってほしいってことだよ。


 ……でも、そんなのは建前。


 ほら、一応だけど、心配になるじゃん?


 彼女といるならそれでいいけど、今までずっと決まった時間に来てた人が来ないんだよ?


 事故にあったのかとか、なにかあったんじゃないかとか心配になる。


 一応だけど。


 結局、桐島さんはいつもと変わらない姿で、いつもより十分分遅い時間に家に着いた。


 待った時間はたった数分のはずなのに、異様に長く感じた。