きらいだったはずなのに!


「はい、茉菜ちゃん」


「おばちゃん、本当にありがとう!」


 ここは素直に受け取っておくに限るよねっ。


 ミヤコちゃんもツナサラダクレープと、おまけでもらったドリンクを申し訳なさそうにしながらも受け取った。


「うん、お礼はいいよ! だからまた来てね!」


 あたしたちに気を使わせないように朗らかに笑うおばちゃんに、もう一度お礼を言った。


 近々また食べに来よう。


 あと、これからもっと勉強も頑張らなくちゃね!


 おばちゃんのクレープがあれば頑張れる。


 最後尾だったあたしたちの後ろにはいつの間にかまた列ができていて、おばちゃんに手を振って屋台から離れた。


「なんか、飲み物貰っちゃったけどよかったのかな……」


 家に向かって歩きながらクレープを頬張るあたしたち。


 ミヤコちゃんは、ジュースのおまけをまだ気にしているみたい。


 あたしもこんなにおまけつけてもらった手前、なんとも言えないけど。


「おばちゃんもああ言ってたんだし、その分またクレープかってお店に貢献し……」


 そう言ったところで、言葉が出なくなった。


 数メートル先にいる人の姿が目に入って。