季節は巡り巡って、あっという間に三年生になった。


 桐島さんとの関係はというと、なんと無事にお付き合いを継続している。


 相変わらずスキンシップはハグや手を繋ぐくらいで、あたしたちは中学生も驚きの清い交際を続けていた。


 あたしが二年生に無事進級したとき、桐島さんも新社会人となって、当初の予定通り桐島さんとの家庭教師の契約は解約となった。


 桐島さんの代わりに女性の家庭教師がついて、これまでと同じ週一回二時間の契約であたしはいまも指導を受けている。


 あれから変わったことと言えば、毎週日曜日に桐島さんとおうちデートをするようになったこと。


 あたしが未成年だから外で堂々とデートできないことを不憫に思ったお母さんが、提案してくれたのだ。


 おうちデートと言っても、これまでとなんら変わらない。


 お母さんとの約束を守るべく、万が一のことが起きないよう常に部屋のドアは半分開けたまま、桐島さんが来る時間帯はお母さんがいる時だけ。


 窮屈にも感じるけど、あたしたちがこの先長く付き合っていくには必要なことなんだと納得してそうするようになった。