「杉浦、いったいどうしちゃったんだ……?」


 わなわなと肩を震わせそう言ったのはあたしの担任だ。


 どうしたもこうしたもない。


 これが現実なのである。


「まあ、これがあたしの実力ってやつかなあ!」


 そう得意げに言うあたしの手には、テスト用紙の束。


「実力っていうくらいなら、最初からこのくらい頑張ってほしかったんだが……」


「まあまあセンセ。終わりよければすべて良し、でしょっ!」


 そう鼻高々に言うだけのことはある。


 手元のテストの点数はどれも平均点以上で、これまでオールレッドポイントだったのが嘘かのように答案は丸を連ねていた。