「行くのね…?」

「ん、ちゃんとケジメつけたいんだ」


1人で1からやり直す前に、マユキとトモに顔を出した。


「やっぱり、尚に会ってかねぇのか?」

「ん、会ったら決心鈍りそうだし…」

「お前マジ、サヤ男(男らしい)だな」

呆れ顔のトモ。


アタシは、マユキが預かる事になった部屋の鍵を返した。

「預けていーのか?
アタシが直接返して、(施設長に)お礼言いたかったのに…」


「いーよ…
だって、尚と会わないんでしょ?
あたしから渡しとく」


イミフなんだけど…


キョトンとするアタシに、

「部屋借りたの、
施設長じゃなくて尚だから。
智和から あたし達の状況聞いて…」






「契約完了したら、咲陽に鍵渡して欲しんだ…
あと、家賃はまゆきちゃんの名前で振り込むようにしたいんだ…」


「いーけど…
咲陽は ようこさんに頼むって…」


「それならそれでいーよ。ただ…
まだ咲陽は動いてないと思う」






「甘え下手だからってさ…」