リュウも、アタシの心を見つめるように視線を突き刺して…

大きくため息をこぼした。


「そんな大金…

俺の事、信用していーのかよ?」


ー龍 は信用出来るヤツだしー

「ナオが信じてるヤツはアタシも信じる


それに、アタシが知ってるリュウは信用
出来るヤツだから」



驚いて固まるリュウ。そして…

「あ"〜ッ、クソ!!
お前って、ほんと…


わかったよ!!」

と、頭をクシャクシャ抱え込んだ。


「リュウ!」

喜んだアタシに、すかさず…

「けど、絶対返すからな!」


「好きにしろよ」

ありがとな…リュウ。



今後の打ち合わせをして、事務所を出ようとすると…

「サヤ!

ありがとな…」

真顔で見つめるリュウ。


「ん。頑張れよ、リュウ」