ナオとは、それで"さよなら"だった。



「あっけおめ〜っ!
さやちゃん、今年もよろしくねッ!」

正月、ヨーコさんと新年の挨拶。


「ところで、ね?…
ヘンな話、聞ぃたんだけど…」


年末に、事務の専学時代の友達と久しぶりに会ったヨーコさんは、
その友達から尚建の危機を聞かされたらしい…


「マジなのか!?それ…っ、
どーゆー事なんだよっ!?」

「落ち着いてっ、さやちゃん!
あのね…」


その友達は、石井組や尚建に関わる会社で事務をしてるらしく…

尚建が石井組から、全ての仕事を切られた事を聞かされた…!


「…大丈夫?
さやちゃん…?」

「…ん、
教えてくれて、ありがとう…

また連絡するよ…」



ー「石井さんとの事は、ケリついたよーなもんだから」ー

リュウの言葉を思い出した。


その時からすでに…!

クソ、リュウのヤツ…
アタシに気遣いやがって!



激しい焦燥感に襲われて、
ナオの現実に、心が苦しくなった…