次の日…
アタシ達はH(県)に戻る為、実家を後にした。


「じゃあ、またな…
身体、気を付けてな」

「お前達もな!
2人とも、また帰って来いよ」

親父の"2人とも"が嬉しい。


そして、母さんの優しく見守る瞳に見送られながら…

深々と一礼したマユキと改札をくぐった。




新幹線の中、まったりするアタシ達。


「ねぇ、咲陽…

誘ってくれて、ありがとね…」



マユキ…!



その一言に、救われた…




嬉しくて、マユキに抱きついたのは言うまでもなく…

「アンタって、ほんとウザい」

って、苦笑いされたけど…



あーも、大好きだマユキ。





窓の外を眺めながら…

遠ざかってく故郷に、F(県)での日々を
思い返した。



向き合って良かったな…


きっと、そこから変わってくんだ。



勇気を出せば、いつからだってやり直せる。