アタシはいつも、ウザそーに聞き流してたけど…

そんな話を、独り言みたいに呟いてた若菜さん。


最初の頃は、本気でウザかったけど…

少し落ち着いてからは…
心ん中で応援してた。


「そっか…

すげぇ、よかったよ…」


同じ業界の仲間が…

目的に向かって一歩踏み出したり、
それを成し遂げたりする姿は、

希望に溢れてて…


すごく嬉しい。



「夕月、変わったね」

ふふっと笑う、若菜さん。


「…ん、

まぁ…」






「ゴホッ…ォホッ…っっ!」


クソ…!

またフラッシュバック…


何回、吐いてんだ!


「ちょっと、大丈夫!?
無理しないの!」

背中をさする若菜さん。


「っせーな!さわんなよ!」

さする手を払いのけた。



クソォ…

ブッ壊してヤル…


アタシなんか、ブッ壊してヤルよ!!