Stray Love II 〜ナミダの軌跡〜

「ごめんねぇ、家族の修羅場に付き合わせちゃって」

「いえ、予想してた事なんで…」


マユキを招き入れて、コーヒーを飲みながらテーブルを囲んだ。


つか母さん…
修羅場じゃねーだろ!




軽く世間話をかわした後…


「…咲陽、

いったい何があったんだ?」


マユキを気にしてか、少し気まずそうに
本題に入る親父。



「…

ごめん…それは言えないんだ」

「咲陽!」


アタシの返事に、納得いかないってふうに叱咤の反応。



「勝手なのはわかってる!

だけど、それだけは言えないんだ…

でも代わりに…!


今日まで死なずに戦ってきたんだ」



「…咲陽…っ」

その言葉の重みに、アタシの苦しみを想像して、再び瞳を潤ませる母さん。



親父は大きく溜息を漏らして続けた。

「まったく、お前ってヤツは…

どれだけ心配したと思ってるんだ!?」


「ごめん…」


「お父さん!咲陽だって ちゃんとわかってるわよ」