ずっと、見えないフリして避けてきた…


過去との再会。



正直、怖くないっつったら嘘になるし…

不安な気持ちでいっぱいだ。


だけど…



ナオ、ありがとな…




アタシ、ちゃんと向き合うよ!








「なぁ、マユキ…

お盆、地元に帰ろうかと思うんだ…」


マユキは少しアタシを見つめた後、

「ん、いんじゃない」

って、すごく優しい瞳で答えた。



去年はお互い、帰郷話はしなかったけど…

「マユキは?

実家、帰んないのか?」


その問いに、無言でアタシをじっと見つめる…


そして、フイっと顔を背けると…

「帰るとこなんか、ないからね…

あたし、施設育ちだから」




そんな状況、考えもつかなかった…



別に、珍しい事じゃない。

だけど…


自分に当たり前に親がいると、それベースで考えてしまう。