セージが車に戻って来た。

途端にアタシを抱きしめる…

「さっきは悪かった…」



アタシの事、受け入れてくれんのか?


「セージ…

いーのか?アタシ、セージに迷惑かけるかもしんねーのに…」


「いーよ…

そんなの捻り潰すくらい、会社大きくしてヤルよ」


そう言って、ぎゅっとアタシを包み込む。



セージ…


ありがと…




なのにごめんな…


ナオの事、まだ忘れられないんだ。










「あ〜っっ!ムカつくっ!!
恥かかせてやろーと思ったのに!

尚、あのオンナがフーゾクオンナって、
絶対知ってたよ…イミないし〜!

てか、知ってて…
アタマおかしんじゃない!?」


「だから〜、こんな事やめた方がいいって言ったのに…

俺ももう、張り込むのは勘弁だし…

偶然装って嫌がらせなんかしなくても、
彼女は芽美ちゃんなんだから…

もっと自信持たなきゃ!」


「うっさい!!
あんたには、わかんないよ!」


迎えに来させたパシリ男に怒りをぶつけながらも…

芽美は切なそうに、車の窓から遠くを見つめた。