「ごめんな…咲陽」

ナオの指がアタシの涙を拭う。




ナオ…



好きだよ、ナオ…




結局アタシは、どーしたってナオの事が好きなんだ!



なのに、こんな話聞いたら…




封じ込めた想いが溢れて、もうおかしくなりそーだよ…!




ナオが涙を拭ってくれんなら、ずっと悲しくてもいいくらいだ。



だけど…

"あの日から、咲陽しか見えてなかった"

過去形なんだな…



改めて…

アタシ達は終わったんだな。



もう、お互い別の方向に進んでる。



でも…

でもさ、それでもナオと繋がってたい。


「ごめんって思うなら、これからはちゃんとダチになれよ!」



ナオを傷つけて、フラれた立場なのに…
こんなエラそーな言い方で、ごめん。

けど、ダチくらいいーだろ…?


もう避けられたくないんだ…



「…

ん、わかった」



OKしてくれた!

のに…



なんで切ないんだろ…





アタシちゃんと…

ナオの事 過去に出来んのかな…