図書館からはじまる



保から、合コンではなく飲みに行こうと誘われたのは、金曜の夜のこと。


その日は、図書館に行ってからにしようと思っていたら、保も図書館に行くと言い出した。


そのため、図書館を待ち合わせ場所にした。


保には、18時50分ぐらいに着くことを伝えていた。


いつも通りに図書館に着き、自然にのっぽさんを探した…


ん?見あたらない…


休みかな?


そんなことを思っていたら、保が女性と話をしていた。


「おお、宗輔」


女性は、会釈をしてカウンターに向かった。


俺は、保にもう少し待ってもらうように言って、本を探しにいった。


すると、保が俺の横に来て小声で言った。


「宗輔くん、僕、見つけてしまいました…運命の人…」


保は、少し照れながら頭をかいていた。


は?何でここで?


俺は、何となく嫌な予感がして、胸騒ぎがした。


もしかして、のっぽさんじゃ…