「…」
まだ、有紗は喋らない。
「なぁ、何?」
「…どうして?」
「何が?」
「どうして、男といたのに怒らないの?」
「そんなことかよ…」
「そんなことって何?」
「いや…」
「宗輔に嫉妬してほしいの!」
「…俺、たぶん嫉妬なんかしねぇよ」
「どうして?」
「わかんない…ごめん…」
「なんで謝るの?
ねぇ…私のこと好き?」
「…わからないんだ」
「私、宗輔と絶対別れないからね!!」
「…」
今日はもう、有紗とは一緒にいれないな…
「家まで送るよ」
「帰りたくない」
有紗は、泣いていた…
「ごめん、今日は…」
車のドアが開いた…
有紗は、何も言わずに車を降りた。
俺は、ハンドルを両手で強く握り、大きなため息をついた。
なんで、こうなるんだ…
女は面倒臭いな…

