お風呂から上がると、親友のたえちゃん(間宮妙子・まみやたえこ)から着信があった。
たえちゃんは、小中高の同級生で、大親友。
たえちゃんは、3年前に7歳年上の旭(間宮旭・まみやあさひ)さんと結婚した。
たえちゃんと旭さんは、私のお姉さんとお兄さん的存在で、いつも私のことを心配してくれている。
とても心強い存在。
また着信が鳴った。
『はい。もしもし、たえちゃん?』
『あっ、出た!瞳子?いそがしかった?』
『いいや、今、お風呂から出てきたところ』
『そうだったんだ…ごめん…』
『大丈夫だよ。どうしたの?』
『あのね、明日休み?』
『うん。明日は休み』
『よかった!明日、旭が主催のイベントがあるんだけど、一緒に行かないかな?って…』
旭さんは、イベント会社に勤めていて、時々誘われる。
『ああ〜ごめん!』
『え?なんか用事あった?』
『うん……』
『何?何?デート?』
本当は、たえちゃんには怒られるから言いたくない。
10年前のことがあるから、心配してくれている。
『言いたくない…』
『え〜?なんで?隠すことないじゃん!私に言えないことがあるの?』
『いいや…怒らないでよ。…婚活パーティー…』
『え?瞳子が?婚活パーティー?』
『………だから、言いたくなかったのに…』
『大丈夫?』
『うん。誘われたの…職場の人に…』
『なんかあったら電話してきていいからね!』
『うん。ありがとう』
『じゃっ、仕方ないか…また、誘うね』
『うん。じゃあ、バイバイ』
『うん。おやすみ』
また、たえちゃんに心配かけちゃうな…

