「先生方がおっしゃっている意味がよく分かりませんが。公開できる技術は全て公開しています。

一部の技術を公開できないのは、国家機密のためであることはご存知でしょう。
先生方も公開していない技術はあるじゃないですか、どこも同じですよ。


それに成績という言い方は、いかがなものでしょう。
我々にできることは、サイキックの力を引き出すことと治療だけです。あとは、彼らの生命力に任せるのみ。

現にサイキックとしての素質がない人のウイルスによる病気の治療法を、我々は未だ見つけることができていない。

成績、などと、医師の力を過信したような発言はおこがましいのではないでしょうか」



御堂先生はパソコンの画面から視線を上げて、私に対してとまるで変わらず冷静に口を開く。


顔色も変えず、流暢な英語で言い返す御堂先生に他の先生方は苦虫をかみつぶしたような顔をしている。



「しかしですね......、まぁいいでしょう。
Dr. ミドーのお考えは本国に報告させて頂きます」



欧米系の女性医師が何か言うと、ゾロゾロと他の人たちも部屋を出ていこうとする。


何だかよく分からないけど、御堂先生が撃退したみたい。