「気分はどう?」



昨日会った美人看護士さんは、ベッドに寝かされている私の片手に刺さっている点滴の様子を見ながら、優しく問いかける。


手術の後だけど、今日は頭も痛くないし、気分も悪くない。

ただ言いにくいのだけど、ひとつだけ困ったことがある。



「お腹が空きました」


「あと四時間は絶対安静だ。
我慢しなさい」



手術のために、朝から絶食していてお腹はペコペコ。

なのに、御堂先生にあっさりと安静を言い渡される。

あと四時間も食べられないなんて......。


手術はお昼くらいに始まったから、いまはお昼過ぎくらい?

そうすると、何か食べられるのは夕方以降?
耐えきれるかな......。


改造手術の後というものはやたらお腹が空くものなのか、これからのことや不思議な夢のことより、食べ物のことに早々と思考がシフトして、そればかり考えてしまう。

昨日ほどではないけれど。


そんなことばかりを考えていたら、いきなり白衣の人たちがたくさん入ってきて、静かな部屋が一気にガヤガヤとした雰囲気になった。