「そうなんだね。
千明はケニア生活長いの?」


「12歳の時にきたから、もう六年かな。
英語もスワヒリ語も任せろ!」



12の時にきて六年ってことは、私と同じ18歳?


英語もスワヒリ語も任せろ、というどうやら私と同じ年らしい千明に、気になっていたことを聞いてみることにした。

金髪のブレットさんが最後に言っていたことを。



「じゃあさ、It’s up to youってどういう意味か分かる?」


「君次第だよ」


「......え?」


「自分次第。
make yourselfだよ、どうするのか決めるのも、未来をつかみとるのも自分だけ」



自分、次第......。

あのとき言われたことに今もムカついていることには変わりないけど、妙にその言葉が心に残っている。