地球を守って!恋するヒーロー

手のひらからは、エネルギー波はもちろん、ノロノロビームも出ない。

私が作り出したのは、ただシーンとした空気だけ。



「君はまだ自分で力がコントロールできない状態だ。自由自在にコントロールするには、訓練を積まないといけない。

それに今は体も消耗している。力を使うと体力を消費するんだ」


「あ、そう、なんですか......」



だから目が覚めた時に頭が痛かったり、お腹が異様に空いてたりしたのかな。

訓練、か。
サイキックっていっても、すぐに力を使いこなせるようになったり、デメリットもなしに力を使えるわけじゃないんだ。

使用制限も、使いこなすための練習も必要なんだ。


非現実的な話の中で、そこだけがイヤに現実的だったせいか頭が冷えて、ほんの少しだけ冷静になる。



「月に住んでる宇宙人との領土問題があるみたいですけど、話し合いでは解決できないんですか?」



病気になったのが宇宙人のせいだと聞いて悪者だと決めつけちゃったけど、まだ確定ではないし。

それによくよく考えてみたら、普通に......普通にかは分からないけど、文明的に暮らしていて言葉が通じるのなら、戦いを避ける方法はないのかな。