地球を守って!恋するヒーロー

「私の話が信じられないかね?非科学的、現実的ではないと?」


「......はい」



黙りこんだままの私に問いかける先生に、正直に頷けば、特に大げさな反応をするわけでもなく、先生はただ首を小さく横にふった。



「今の科学で分かっていることが全てではない。科学には限界がある。

長い宇宙の歴史に比べれば、ほんの少ししか歴史のない人類が全てを解明しようだなんて、おこがましいことだ。

世の中には科学では説明できない、信じられないことなど、たくさん存在する」



私の進化の説さえも仮説に過ぎない、と続ける御堂先生。


証明できないことなんて、たくさんある。
そう言われればそうかもしれないけど......。

あまりにも自分の生きてきた世界とは、かけ離れ過ぎている。



「でも、それなら私は何のために特殊能力が目覚めたんですか?

獲物を狩って生きるために、超進化したライオンがいるのなら、私は何のために?」



今までの先生の話では、生きるため、子孫を残すためということだけど。

私は......もう長くは生きられない。
あの時だけ生きのびても、結局はすぐに死んじゃうんだ。


生きたいとは願った、願ったけれど、それでも残りわずかの命という現実は何も変わってない。


あと一年もない命のために目覚める力なんて、何の意味があるの?