あれから、一年。

スパイ容疑をかけられた私は、秘密裏に行われた裁判で、戦いが終わっても心が休まらない毎日を送っていた。


一年かけてようやく、その裁判も終わった。

疑いが晴れたのか晴れてないのかは曖昧なまま、日本、それからアメリカへの永久入国禁止処分という形で。


下った処分により、せっかく戻ってきた家も、わずか一年足らずで再び出ていかなくてはいけなくなった。 
 

他のみんなは、どうなったのか分からない。


ただ一人、裁判でも何度か顔を合わせた千明をのぞいて。


千明はチームを裏切るという大変なことをしでかしたわけだけど、死刑を免れた。


御堂先生が人質にとられていたという事情が考慮されたのもあったし。

それに、ただ一人の人造サイキックである千明には特殊な技術が使われているらしく、定期的に研究に協力するという条件付きで許されたんだ。


結局裁判で顔を見ただけで、あれから直接話すことは一度もできなかったけど、千明が助かって良かった......。