それから、どれくらい時間がたったのか。


コツコツという足音が聞こえ、目の前に二人の人影ができて、私ははっとする。


この男の人たちは確かドイツの......。
ということは......。


 
「中国アメリカチームは制圧した」

   

片方の人が、軍隊の人が持っているような大きな銃をブレットに向ける。


その瞬間、私の体は自分の意志とは関係なく動いた。

このボロボロの体でそんなに早く動けるのかってくらいに素早く。



「殺さないでください、殺さないでください!
お願いだから、ブレットを殺さないで......」


「ミーナ、なにやってるんだ。
やめろ......」



ドイツの人が土下座なんて知ってるとは思えないけど、それでも私は無我夢中で土下座をしながら懇願した。