「あのね、私たちは間違ってるかもしれない。
それでも、勝手かもしれないけど、私は生きたい。

ブレットと一緒に生きたいの」



あなたと一緒に生きたいから、生きるために戦う。自分の運命から逃げたくない、と。

手は握ったまま、ブレットの目をしっかりと見て、私は自分の思いを伝える。


けど、ブレットはただ私の目を見つめるだけで、何も言ってくれない。


今の、精一杯の告白のつもりだったんだけど......。

はっきりアイラブユーって言わないと伝わらなかったかな。


何か言ってよ......。



「......あ、ねぇ、サイキックの力を分け合う方法って、手を合わせることだけだよね?
他にはないよね?」



フラれたのか、伝わってないのかも分からないままに沈黙が続き、ついにたえられなくなった私は違う話題を切り出した。



「他の方法って?」


「千明がキスした方がもっと力が強くなる、とか言ってたから。違うよね?」



とりあえず場の雰囲気をなごませようと、えへっと愛想笑いもつけてみるけど、なんだかブレットの表情が固くなった気がする。


この話題は失敗だったかな。