金髪の彼は、自分に銃口を向けられたというのに叫ぶでもなく、ただ黙って右の口の端だけを上げて笑った。


そして。

飛んできた弾丸を、何でもないことかのように片手で受け止めたのだ。



「......な、はぁ?」



思わず、ムキムキ集団の何人かと同時に、間抜けな声を出してしまった。


だって、人間の限界を越えている。
アクションスターだって、弾丸を素手で受け止めるなんてできないよ。


ナイフを素手で握りつぶした私も大概だけど、彼はそれ以上だ。





けれどどうやら、超人は私たち二人だけではなかったらしい。