地球を守って!恋するヒーロー

私の祈りが通じて、大きく口を開けて襲いかかろうとしたライオンはピタリと動きが止まったかのようになった。


やった!

いきなり動かなくなったライオンに驚いている女の人に、片方のトンファーを投げる。

それは女の人の体には当たらず、カンッと小さな音を立てて、彼女の足元に落ちた。



「どこ狙ってるの?
当たってないわよ」



女の人の注意が足元にそれている間に、今まで取っ手部分を持っていたもう片方のトンファーを、急いで棒の部分に持ち替え。

棒の部分を握ったまま、女の人の腰につけたポシェットのヒモを、トンファーの取っ手部分でひっかける。


渾身の力を込めてそれを引っ張ると、ヒモはちぎれ、チャックのついていないポシェットの中身は床に散らばった。


床全体にコロコロ転がっていく緑色の小さな丸い実。


スロー再生モードが解除されたライオンは、私の予想通りにそれに飛びつき、すぐにうっとりとして床に体をこすりつけ出した。



「これで互角ね」



厄介なライオンの動きは封じた。
後は、女の人をなんとかするだけ。