恋龍伝 〜不思議な猫と闇の国〜




(…なにをしたら信じるのじゃ)


廊下でもはなしかけてくるナニか。


猫を抱いてどこからか
聞こえてくる声にキョロキョロしている
私は不審者といわれてもおかしくない。


すれちがう人たちから
変な目でみられるわたしをよそに
猫はこっちをみている。


それは突然だった。
猫がわたしの腕をふわりとすりぬけたかとおもうと
目の前に立ちふさがった。