フローリングに座布団だけ並べ、
ひとまずそこに奈々を横向けに寝かせた。
病院に連れていっているようでは、
手遅れになってしまう。
まずは家中の窓とドアも開け、
とにかく風通しをよくして室内を涼しくした。
そのあと俺は
冷凍庫の中から保冷剤をあるだけ引っ張り出して
タオルも何枚か持って来た。
保冷剤をタオルで軽くくるんで
奈々の首、脇、足の付け根に挟んでいく。
未だに奈々はぐったりしてなにも反応しない。
冷蔵庫に常備しているスポーツドリンクを
甘過ぎないよう水で薄め
ストローを差したコップに用意し、
その辺にあったファイルで
とにかく奈々を仰いだ。
