幸せにしてあげたい

『バイバイ！』と言って帰ろうとするやなを私は呼び止めた。



「やな、ちょっと待って！...やなに言いたいことがあるの...」



「何？」


きょとんとした顔をして、私を見てる。



今の何も知らないやなの顔を見ると、胸が痛くなる。



やなを傷つけちゃう...だけど、言わないといけない。













「....美穂と別れて...」





私は、泣かないようにこらえながらそう一言だけ言った。



こんなことを言わないといけないなんて辛すぎるよ...