屋上の扉の前まで、女に背を向けスタスタと歩く
もぅ10分位は無駄にしちゃったから、さっさと寝ないとほんとに死ぬ
午後の授業がちで死ぬ
「ま、待ってよ…!!」
後ろで女が何か言ってるが、俺は無視して歩き続ける
ダダッ
ドンッ!!!!
「…ねぇ…??美香の事追いてかないでよぉ………美香、泣いちゃうよ…??」
女が駆け足で駆け寄ってきた足音がしたと思ったら、俺は女に押し倒されていた
「………なんの真似??…さっさとそこどいて」
女は泣きそうな顔をして俺を見つめるだけで何も言わない
どうやらこの女にどうこう言っても無駄っぽいな
俺は実力行使で女をどかすことにした
こちとら大事な睡眠時間がかかっている
クソ女にこれ以上時間をとられてる訳にはいかない
「…っ燐くんって、ほんとに女の子に動じないんだね…っ」
「は??何いって…んッ」
唇にぬめっとした生暖かい感触
目の前には女の顔のアップ
俺は、杉本美香にキスされていた

