卒業検定が終わった日、夕方からバイトだった。

バイトから帰って来て、私は教習所でもらった問題集を2周くらいして、間違った問題は教本を見て、って感じで勉強をした。


「未玖、目が閉じてる。」
「あ、え?」

お母さんに声を掛けられてふと気付く。

「明日の朝、早く起きて勉強しよ。」

リビングで勉強してて良かった。
そうじゃなきゃ、机の上で知らない間に寝てるところだった!!


寝る前に、明日の持ち物だけ用意。

卒業証明書、申請書…



忘れ物はないはず。


私は目覚ましを7時にセットして寝た。










「森川さんなら、大丈夫!」
「え、瀬口先生??」

これは夢?
それとも、現実?


「合格したら…一緒に花火、見に行こう!」
「え、本当ですか!?」
「もちろん。」
「一緒に行きたいです!頑張ります!」


ジリリリリリ、、、、


「んっ…。」

目覚ましを止める。

目を開けると、布団の上。


あれ?さっきのは…夢?


夢だけど、先生と花火を見に行きたい!
とその想いが私を動かせた。

夢だったけど、あれを本当だと思って今日の本試験は頑張る!!

朝ごはんはささっと済ませて、勉強。

受付時間が10時から11時半までだから、10時半くらいに試験場に着けたらいいかな。

不安なところは教本に付箋をつける。
ぐりぐりとペンで丸する。


「よし。」

朝から問題集を3周し、見直す。


「いってきます!!」
「頑張っといで。」

お母さんに見送られて、私は家を出た。