「大学ってどこまで行ってるんですか?」
「西宮です。」
「え、めっちゃ遠いじゃないっすか!」
「片道1時間半くらいですね。」
「ほお、そうなんか。僕なんか、ここまで1時間もかからないのに。」

こうやって、プライベートのことも話せるのが嬉しい、と思った。





「よし、今日はここまで。カーブもいい感じに前より出来たし。次進みましょね。」
「はい!やった!」

「ま〜、まだ目線は気になるかな?これからも気をつけて。」
「はい。」

瀬口先生は相変わらず私の目を見て話してくれる。
思わず見入ってしまう。

「あ、じゃあ、後ろの荷物出しましょか。」
「あ、は、はい。」

何秒か目が合い、思わず慌ててしまった。

「じゃあ、お疲れ様。」
「ありがとうございました!」

笑顔でルンルン気分の私。

瀬口先生が担当だったことが大きいかも!

また、担当してほしいな、って。
また、お話したいな、って。


ーん、あれ?


なんだろ。この気持ち。









瀬口先生のこと……。












先生のことがすご気になる。


あれ?