そこにいたのは……洸ちゃんだった。





名前は藤崎洸太(ふじさき こうた)。





背は学年の中でも飛び抜けて高いけど、横にも大きい。





猫目で鼻筋が通っていて、顔はバランス良く整っている。





隣の2-Bの生徒で、付き合って1年になる私の同い年の彼氏。








(な、何で洸ちゃんが……。もしかして今の話聞いてた……?)







気まずそうな洸ちゃんを呆然として見ていると、ふと洸ちゃんと目が合った。






でも洸ちゃんはすぐに私から目を逸らすと、一言呟いて教室の方に背を向けた。






「……ごめんね、太ってて」