「んなわけねぇよっ!!俺はうんざりしてんだから。毎回毎回教科書忘れられて」 「そうなんだ。ふーん」 なんだ。 そうだったんだ。 うんざりしてたんだ。 なら、言ってくれればよかったのに。 忘れ物なんて、 しないのに…… 廊下に落ちる、透明の雫。 あたし、 泣いてるの?? あたしは結局、 “忘れ物少女”でしかないんだ。