俺様ヤンキー君と秘密の関係



「お、お邪魔、します……」



緊張しすぎて声が小さくなる。


うちの何倍もある玄関の広さに、思わずキョロキョロ見回してしまう。


大理石の床に、ところどころ壺とか絵画が飾られていて。


うー。

一条君って、お坊ちゃまだったのね。



「誰もいねーし、気ぃ遣う必要ないから」



だ、誰もいないって。


ふ、2人っきりってこと?



それもそれで緊張するんだけど。



落ち着かないまま一条君の後に付いて部屋に向かった。



男子の部屋って初めてだし、ましてや好きな人の部屋なんて緊張しすぎて落ち着かない。