「あれ? みさちゃんうどんなの?」



7月に入り、学食のメニューに冷たいものが増えはじめた。


みさちゃんと付き合って1ヶ月が経って、今日のお昼は学食へとやってきた。



「そ、そうだけど……」



うどんじゃだめなの? って目線を向けてくるみさちゃん。



上目遣いやめて。


かわいいから。



俺がうっと言葉を詰まらせた間に、みさちゃんは食券を食堂のおばちゃんに渡して、さっさとテーブルへと向かう。



「佐久間くんはなににしたの?」


「んー? 俺は冷やし中華!」



みさちゃんの向かい側に座りながら、そう答える。