「えー? 普通に照れるよ。 みさちゃんが見てないだけ」



楽しそうに笑いながら、わたしの頭をぽんぽんと撫でる。



むー。 ほんとかなぁ。


むくれながら佐久間くんを見ると、彼は急に体の向きを変えた。



「そろそろメシ食わねぇと時間なくなる。 教室戻ろうぜ」


「あっ、うん! そうだね」



いつもより早歩きな佐久間くんを不思議に思いながら、小走りで追いかけた。



広い背中に、またドキドキする。

















(みさちゃんのむくれ顔、かわいすぎだろ……!)








*おしまい*