君にキスができるまで。






友達からは"美沙子"って呼ばれることが多くて。


わたしは彼に名前を呼んでもらえるのが、すごくうれしい。



「佐久間くん……!」


「秋くん! なんでここに!?」



体育館の壁側にいたわたしが左を見ると、先輩方も倣うように右を見る。


佐久間くんは口もとに微笑を浮かべて、首をかしげた。



「みさちゃん、こんなとこにいたの。 探したよ〜」


「へっ、あ、うん……」



こっそりと腕時計を確認する。


いまは昼休憩で、佐久間くんといっしょにお弁当食べる約束をしてたんだった。



「わっ……!」