「HRはじまっちゃうから、離してほしいんだけど」


「あーもうそんな時間? まだ抱きしめ足りないのに。 みさちゃん不足」



まあ仕方ないか。

みさちゃんの登校って遅めだし。


そのすこしの時間も逃したくないし。


朝、みさちゃんを抱きしめられたら、1日がんばれるっていうか。



「ほんと、へんなひと」


「なにそれ。 俺のこと?」



解放すると、みさちゃんは安心したように息をはいた。


なんかショック。

俺、抱きしめることしかしてないよ?



てか、へんなひとって。

みさちゃんを好きな俺をへんなひとって。


おかしいだろ。