君にキスができるまで。






「ダブルデートとかしてぇな〜」


「は? え? なんだよいきなり」



意味のわからないことばかり言う拓巳に、俺はついていけない。



「河北ちゃんさ、そろそろ秋と話せなくてさみしいって思ってたりするかもね」



まさか。


……そんな都合のいいこと、考えるもんじゃねぇ。



なんて、拓巳から意味深なことを言われた次の日。



「……あ」



午後いちばんの授業が自習になったから、日かげで涼しい体育館裏へやって来た。



すると、そこには先客がいた。


ふたりの男女はなにやらもめていて、口論している。



「めんどくせぇな……」