君にキスができるまで。









なんて、浮かれていられるのもそのときまでだった。



「……っ!」



職員室に提出物を出しにいって、教室へと戻ってきた階段で、ふわりと甘い香りがすぐ横を通った。


一瞬でもうつむくんじゃなかった。



パッと振り向いて階下を見ると、軽やかに階段を降りていくみさちゃんのうしろ姿があった。


そのみさちゃんの手には……。



「……お菓子?」



しかも、市販のお菓子じゃなくて、きれいにラッピングされたもの。



まさか、みさちゃんの手作り?


だったら、それを誰に?



俺は気になって、また来た道を戻るようにみさちゃんのあとを追った。