君にキスができるまで。






「だーかーら! 遠慮禁止!」



遠慮するみさちゃんの手に無理やりココアを握らせる。


これくらい、させてよ。


……でも。



「逃げたこと、悪いって思ってるんだ?」



わずかに口角をあげて聞いてみると、みさちゃんは唇をキュッと結んでうなづいた。



両手に飲み物を持ったみさちゃんの手首を掴んで、歩き出す。


みさちゃんは静かについてくる。



「ここなら大丈夫かな〜」



購買から近い階段下は、覗き込まない限りだれにも見られない死角になっている。



「あ、あああの! わたし、悪気があったわけじゃなくて……!」