「そうか…考えてみればそうだよね。どうしようジュンちゃん」


「勘弁してくださいよ。貰える筈ないじゃないですか…私は会社員で副業禁止ですってば」


「ああ、それもそうか…まあ何か考えるよ」


「noxの原稿で充分です…」


佐久間は少し困った表情を浮かべた。


「ほら、涼ちゃん。今回だってもう少し私に先に相談してくれれば良かったのよ」


「そうだね…その通りだった」


あの佐久間がシュンとする姿が可笑しかった。


「何だか良いコンビなんですね…」


「加奈子ちゃん…此処笑うとこじゃないんだけど」


意外な一面だった。全てにおいて自信満々の男だと思っていた。