「ハルル! 聞こえる? 潜入は成功したよ! 後は一週間ぐらいで適切な証拠を得るから!」
それだけを言って、ペンダントをギュッと握りしめポイッと上に投げる。
「移動!」
と、叫ぶとペンダントは一瞬にして消えた。
今頃はハルルの掌にあるよね!
さぁ、帰ろ!
「――……フーン」
……え?
男の子の声が聞こえてきて視線を向けると、
「良いもの見ちゃった」
携帯を片手ににやついている男の子が。
……うえっ。
「さっきからガン見してきたロン毛だ!」
何でここに?
あれ、鍵がかかってたはずなんだけど?
「不思議そうな感じだな。 いいぜ、教えてやるよ…琥珀」
と、男の子がニヤリと笑った。
てか、いきなり呼び捨て!?