ハルルside.
バタンッ
ズルズル
オッサンって重いな。
「亘さん。 連れてきましたよ」
屋上の真ん中に立っている亘さん。
スーツはキッチリと着こなしてるが髪をおろしている。
「こいつでしょ?」
ポイッと投げ捨て亘さんの近くに転がった。
オッサンは理事長の地位にいた人だった。
「死んで、るの?」
「えぇ。 それが俺達の役目ですから」
俺がそう言うと亘さんはホッと一息ついた。
「良かった…これで、自由になれる」
フフッと笑い声を上げ、俯いていた頭を上げる。
「ねぇ、貴男になにをあげればいいの?」
恨みをはらすならそれなりの対価は必要。
けど、
「……入りませんよ」
俺は一方後ろに下がる。
バンッ