「おはよう、みんな! 今日もどんなイジメをしてくれるのかな?」




ニッコリと屈託のない笑顔がクラスメートに恐怖を煽らせる。




「ひっ…ひぃ!」




恐怖に耐えられなくなった男子生徒がドアの元に走り開けようとする。




ガキッ




「アハハッ! 無駄だよ、ドアは固くロックしているから。 そう簡単に開けられるわけないでしょ?」




一人一人の顔が青ざめていく。




「で、でも、異変に気づいて他のクラスの人がくるんじゃね?」




「それにもう直ぐ最初の授業が始まるよね!」




そんな声が上がったが、




「あんたら馬鹿だね。 そんなの承知済み。 実はこのクラス以外の人はみーんな眠ってもらってんの」




「あの『全教室に送られています』の言葉は!?」




「あれ、嘘だから」




転入生は口角をあげて答えた。