ガチャッ
「「あ」」
屋上には先客がいた。
アイスブルーの髪と目の美少年。
「ハルルっ!」
真っ先に飛びついた。
「会いたかった~」
頬ずりしながらハルルの背中に手を回す。
「ニーヤは相変わらずだな。 なんかあったか?」
よしよしと頭を撫でてくれるの好きなんだよね。
「大あり! 靴はないしクラスメートには無視されるし、机は行方不明になるし、さっき水かけられたの!」
「ニーヤ、イジメられてんの?」
イジメ?
「……それを、世間でイジメと言うんだよ」
「へぇー…」
こんなつまらないものが……へぇ。
「……で、五日後だが」
「わかってる」
笑うとハルルは口角を上げて、屋上から飛び降りた。