タイムスペース

 

 目が覚めた。



 はっとして僕は辺りを見回した。

 いつもと変わらぬ風景だった。

 薄暗い部屋の中。頭を回して時計を見てみると、5時。



 花柄の天井は変わらず僕を見下ろす。




「…夢か…」



 上体を起こす。布団をまくり、僕は宙を見つめた。



 不思議な夢だった。


 昴と、霜月さん…ハルカと出会えた。もう死んだと思っていたのに。



 いや、実際死んでいたのだろう。ハルカは言っていた。


 あそこは死んだ命が来る場所だと。



 断片的な言葉も、彼らの顔や表情も、うろ覚え。

 でも一つだけ、確かに覚えていることがあった。



「タイムスペース」



 命が循環する場所。



 変な事実だ。
 それとも僕が、ハルカの死にショックを受けたせいで、夢の中であんなことが起きたのだろうか。



 うん、そうだろう。


 あまり深入りせず、夢の中のことは頭のすみに追いやった。


 そして僕はまた、新しい一日を過ごす。


 何事もなかったかのようにベッドを降り、階下へ行った。



――でも、もし。もしもあれが夢ではなく、事実なのだとしたら、




もう一度、行ってみたい――