「ハルカちゃんが、みんな教えてくれると思う」
「………」
僕は目線を上げる。
本来だったら空が見えるハズの視界は、グレーの世界が広がっているだけだった。
知らないことだらけ。
それでも恐怖はなかった。
どこを見ても変わらない景色なのに辺りに目線をやりながら暇をつぶしていると、ようやく霜月さんが現れた。
「ごめん、遅れた」
「うん」
あのときのすがたと変わらない霜月さんがそこにいた。
いや、変わらないと思ったのは僕だけなのかもしれない。
「ごめん、こんな話、信じてもらえないけど、」
霜月さんは戸惑いながらも言い切った。
「あの、ここは、死んだ魂が来る世界なの」
「魂? これが…?」
僕は周りに浮遊している光を見つめた。
魂、と聞いて初めになんとなくピンときたのだった。
「うん…で、ここは死んだ魂の記憶が浄化されるとこ」
浄化…? 記憶を浄化…。
「信じてくれなくてもいいの。あなたはこんなこと誰にも話さないと思うから」
霜月さんは淡々と言う。その顔にかすかな寂しさが浮かんでいることに、僕は気づいていた。
「…んなことないよ。信じるよ。霜月さんも昴も、死んだハズなのにいるんだから」
僕がそう言うと、霜月さんは切なげにふっと笑ったのだった。
「…七瀬くんらしいね。じゃあ不思議に思わなかった? なんで私たちはこんな光のすがたじゃなくて体があるのかって」
「思ってたよ」
ずっと思っていた。
ここは、死んだ魂の来る場所なのに、なんで昴も霜月さんも、他の魂と同じ光のすがたじゃないのかと。
でも、それをいえば僕もだ。
そもそも僕は死んでさえいない。
なぜここに来たのかさえわからないのだ。
「今から言うね…」
霜月さんが言いかけた。なぜだか楽しそうな表情だ。
そのとき。
ド―――――――――――
突然、地響きのような音が響いた。
「…大変! カナタ、今すぐ一緒に来て!」
「………」
僕は目線を上げる。
本来だったら空が見えるハズの視界は、グレーの世界が広がっているだけだった。
知らないことだらけ。
それでも恐怖はなかった。
どこを見ても変わらない景色なのに辺りに目線をやりながら暇をつぶしていると、ようやく霜月さんが現れた。
「ごめん、遅れた」
「うん」
あのときのすがたと変わらない霜月さんがそこにいた。
いや、変わらないと思ったのは僕だけなのかもしれない。
「ごめん、こんな話、信じてもらえないけど、」
霜月さんは戸惑いながらも言い切った。
「あの、ここは、死んだ魂が来る世界なの」
「魂? これが…?」
僕は周りに浮遊している光を見つめた。
魂、と聞いて初めになんとなくピンときたのだった。
「うん…で、ここは死んだ魂の記憶が浄化されるとこ」
浄化…? 記憶を浄化…。
「信じてくれなくてもいいの。あなたはこんなこと誰にも話さないと思うから」
霜月さんは淡々と言う。その顔にかすかな寂しさが浮かんでいることに、僕は気づいていた。
「…んなことないよ。信じるよ。霜月さんも昴も、死んだハズなのにいるんだから」
僕がそう言うと、霜月さんは切なげにふっと笑ったのだった。
「…七瀬くんらしいね。じゃあ不思議に思わなかった? なんで私たちはこんな光のすがたじゃなくて体があるのかって」
「思ってたよ」
ずっと思っていた。
ここは、死んだ魂の来る場所なのに、なんで昴も霜月さんも、他の魂と同じ光のすがたじゃないのかと。
でも、それをいえば僕もだ。
そもそも僕は死んでさえいない。
なぜここに来たのかさえわからないのだ。
「今から言うね…」
霜月さんが言いかけた。なぜだか楽しそうな表情だ。
そのとき。
ド―――――――――――
突然、地響きのような音が響いた。
「…大変! カナタ、今すぐ一緒に来て!」
