「あ、宮村〜!」
手を降って名前を叫ぶと、宮村はタオルで顔を拭いて振り返った。
「おう、笹原。お前大丈夫かよ」
あたしは橘から離れ首にタオルをかけている宮村の元に走った。
「うん、もう大丈夫!…ごめんね、あたしから自主練誘っておいて…」
「んなこと気にすんな。いつでも付き合ってやるから」
ふっと、笑った宮村はあたしの頭に手をおいた。
そんなさりげない仕草にドキッとする。
茶色の髪が風でサラッと揺れ爽やかな香りがあたしの鼻を掠める。
なんだろ…シャンプーの香りかな。
顔を上げると宮村と目が合う。
慌てて目を逸らすと腕を引き寄せられた。
「おい、何ボケーっとしてんだ。帰んぞ病人」

